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作品紹介④ [絵]


白衣ノ森Aブログ.jpg

白衣ノ森
F100号 紙本着彩



静かな森に何かがしんしんと降ってきた。
天から降りてくるものは、恵みばかりだとは言えない。
白衣に包まれて、永遠に眠りにつくのか、
再生するのか。

森を一つの生命体として、
その形を何かの生き物のようにしました。

ある北の国に、大変な土壌汚染に晒された場所があります。
人間は未だに住めないのだけれど、
そこは、動物たちが住む不思議な森になっていました。
それがヒントでした。


この作品は一番厚みがあります。
胡粉をマチエルのようにこってりのせて、
洗って、描いて、刻んで。。。。。
思い通りの形にならなくて、随分苦労しました。
いつまでも手を入れていた作品です。
この絵、出しちゃいけないかも。。。
軽蔑されるかも私。。。。
と、直前真っ暗になるほど心配していました。

が、意外に好評頂いて、画廊で見ると
白い壁と綺麗にマッチしていました。

最後まで諦めてはいけませんね。


このシリーズを、もう少し続けてみようと思います。




作品紹介③ [絵]



葦船Aブログ.jpg

葦舟
F6 紙本着彩



孔雀?蝶?
なんだか雌しべのようなものも見えるけど、
変なところから触覚みたいなものも出てる。
...........何者?

美しいものを作ろうとして
美しいもの同士をかけあわせたのに、
人間の役に立つようなものにはならなかった。
だからこれは失敗、捨てておいて。

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古事記の最初の方に出てくる、国生みの場面。
女性の方からプロポーズしたのが間違いで
不具の神様を授かった。

不具であるがために、この神様は
葦で作った舟に乗せられ
海に流されてしまった。

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遺伝子も神の領域。

この2つのイメージが重なり、
生み出されてしまった何者かが
葦舟に乗せられてどこいくあてのない
旅の船出をしているところ。

です。






作品紹介② [絵]



爽やかな感じの0号3作品。


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カモメのドレス
紙本着彩


吹き抜ける風と波がいつの間にか同化し、海のリズムを紡ぎだす。



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新しい春
紙本着彩 箔


今年も新しい春が巡ってきた。皆、太陽の方を向いて。

最終的に爽やかに仕上がってますが、これもかなり洗って、
そして銀箔を貼ってまた洗ってと、かなり手をかけています。



120525_1449~01.jpg

高貴な種
紙本着彩


もはや純粋な自然な種子は希少なものになりつつある。

淡い色調は軽やかに見えますが、何十回と色を重ねています。



小作品は、小さいから簡単だというものではなく、自分の手の内でいかようにも
手を入れられるので、意外に時間がかかっていつまでも仕上がらないということがあります。
それに小さいと、間近で鑑賞されるので、それに耐えうるように丁寧な仕事が必要です。






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