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イタリア旅行 フィレンツェ [旅行]


9月3日

さぁ、フィレンツェ、どう観てまわる?!そんなに大きな街じゃないのに、
その中にギュッ!っと名品が詰め込まれてますから、宝探しの旅みたいなものです。
そして、最も気を付けなければならないのは、各美術館、教会の開館時間です。
すごく有名な美術館なのに13時で終わり...でも今なら17時までやってるよ!
あ、でもそれは土日だけね!
.....みたいなノリで事前に公式のHPで確認しておかなければなりません。
ガイドブックと違う時もあります。次いつ来れるか分からないんですから、綿密なる計画は必至です。

まず第一番目。フィレンツェの大本命「サンマルコ美術館」へ
ここのフラアンジェリコの受胎告知を観ずして日本に帰れません。


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Fra Angelico 「Annunciazione」

これこれ、2階に上がる階段登りきった目の前に現れます。



色彩が圧倒的に美しいです。画面全体がキラキラしてる。とくに大天使の羽の部分。
岩絵具みたいに光ってました。
受胎告知は数多くあるけど、画像で見る限りでも色彩がとてもきれいだったので、いつか観たいと
願ってたものです。そしてこの2人の表情がいいんです。特にマリアの顔。

まだ何も知らない清純なあどけない顔で、突然すごい宣告を受けて困惑するマリアと
優しいけれど、「あなたのお腹に神の子が宿りました。」と強い覚悟を促すガブリエルが
対照的です。

フラアンジェリコの作品はここにたっくさんあって、別の部屋にも名作がありました。
これだけたくさんの彼の作品をみたのは初めてだったのですが、彼の作風はなんというか
チャーミングなところがあって、尚かつ超絶に上手いです(言葉が平凡すぎるな......)


predel3[1]1.jpg        あぁ、ちょっと残酷ですが。ブリューゲルっぽいですね。




tangere[1].jpg   2階には小さな僧坊がたくさんあって、各部屋にこのような絵があります。


ここの中庭も素敵で、1日のんびりしていたい気になります。
昔々ここに来る夢を見て、そこで見た中庭にそっくりな小さな庭がありました。déjà-vu!
ここが居心地がいいのは、彼の絵によるものだと私は思いました。アンジェリコ(天使)だけに!


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テクテク歩いていくと



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バーンとドゥオーモ登場 大きすぎて入らない



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バラ色の大理石


フィレンツェのシンボル、ドゥオーモには列をなしている観光客でごった返し状態。
以前は入れたけど、とても並ぶ気になれず。
それより、ここには付属美術館があって、今回はそっちの方がお目当て。
なぜって?やっぱり観ておきたい作品があるからです。それは


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Donatello 「マグダラのマリア」



ドナテッロ。今回の旅で彼の力を再認識しました。ミケランジェロよりすごいです。
彼は、人間の生命力や魂を表現できる人です。
他だと、ガッタメラータ騎馬像とか後から出てくる少年のダビデ像とか代表作はたくさんあります。




110903_1843~02.jpg

すごすぎる迫力 目が離せません。


マグダラのマリアはキリストの女弟子で、しかも結婚していたのではないかと最近話題の多い人ですよね。
聖女ですから、表現は美しいものが多いのですが、
彼が表現した彼女は、今にも倒れそうな瀕死のマリアです。
彼女の髪がそのまま長く衣服となって表現されています。
私はそれはドナテッロのセンスかと思っていました。でも、違いました。
南仏に辿り着いたマグダラのマリアは、奥深い山の洞窟で晩年を過ごしたという記述を
どこかで見つけました。
そこで彼女は自分の長い髪を体中に巻き付けていた...というくだりがあります。
なるほど。忠実な表現だったわけですね。それにしても鬼気迫る苦渋の表情です。
人生の過酷さがよく伝わってきます。



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泣けてきます......


向かい側には十字架に架けられたキリスト。それに向かって今にも歩き出しそうです。
ちなみにここは撮影が許可されていて、間近で観ることができます。


芸術家の魂を感じます。


continua








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